これが商検局の「改定版」?越境EC新ルール改定の続編です!

コンテナ船

改定版が発表されたようですが。。。

前号にて「4月8日に出した新政策の改定版が発表される」

と案内しましたが、これがどうやらその改定版らしいのです。

ただ内容を見ると、市場が期待していたものとは

およそかけ離れたもので、先の公告でははっきり謳われていない、

現場で実際に行われている従来のオペレーションを表に出した

だけという内容に終わっています。

つまり解説です。

下記の通りその要点を見てみることにします。

 

1.輸入法検貨物(*1)に関しては商検局が発行する

通関単に従い税関の通関申告を行うものとする。
2.この通関単は保税区経由の「備貨」に対してのみ

適用するもので「直郵」に対しては適用しない。

 

3.通関単は電子データにて税関に送信するのみとし、

ペーパーレスとする。

 

4.ポジティブリスト中、本通関単の対象となっているのは

僅か36%の品目に限られ、その他非法検貨物に関しては

本通関単の対象とはならない。

 

 

市場で強く意見が出ていた「通関単の一時ストップ」

というのはメンツに関わることになるのでしょうか、

意地でも取り下げないという声明を明確に
打ち出した感じです。

 

またその理由ともとれるのが、第4項。

「通関単の適用対象は法検貨物だけですよ、

それも全体の36%の品目に限られ、全ての品目が

この通関単の対象となっている訳ではないですよ」と、

これは明らかに「通関単」を問題視している市場への

釈明とも受け取れる内容です。

 

貿易権

 

○通関単は必要ない「直郵」方式

唯一の慰めは「直郵」方式でしょうか。

つまり貨物を保税区にストックしておくのではなく、

オーダーが入った時に海外から引き当てる1対1の

ダイレクト輸送方式であれば、たとえ法検貨物であっても

通関単は必要ないと規定されています。

従いポジティブリストにリストアップされていれば

後は商品登録しさえすればいいということになります。

 

但し実際に登録出来るかどうかはやってみないとわかりません。

 

出来るといわれているものでも、実際には気の遠くなるような

手続きを踏まないと出来ないものもありますので。

 

また第2次ポジティブリストに追加されたモノの

中には「備貨」方式に限るとされているアイテムが多々あり、

しめたと思っても「直郵」ではできない

アイテムもありますのでご注意を。

 

この発表を受けて、市場はなにやらしゅんとしてしまった感じです。

以前までは政策発表と同時にああでもないこうでもないと

意見が多く出されていたのですが、今回は至って静かです。

「反応がない」といった方がいいかもしれません。

輸出に早々とシフトしている感があります。

 

弊社としてもこの越境貿易のスタディーはひとまず終了し、

従来の一般貿易に重点を置きワークしていこうと思います。

もちろん新たな政策がでればまたフォローしていきますが。

 

またこの政策のエクスキューズというわけではないのでしょうが、

この政策前に発表されている下記法案を挙げ、

手続きの簡素化についてもアピールしているようですが、

同じく市場関係者は冷ややかです。

 

これは主に一般貿易に対して適用されるものですが、

なるほど越境貿易にも応用でき、明るい情報とは思いますが、

評価の声は聞こえてきません。

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■国から地方へ

国家批准案件を上海市(省、自治区、直轄市)への移管
○新レギュレーション:国发[2016年]24号 同年4月19日発布
国务院关于上海市浦东新区暂时调整有关行政法规和国务院文件规定的
行政审批等事项的规定

 

○6項目の移管
従来北京中央で管轄していた下記6項目の許認可業務を省及び

直轄市レベルに移管するという内容です。

 

1.出版物レンタル事業の認可
2.医薬品公告の異地備案登録
3.医療機関放射性薬品使用許認可
4.個人ビザ申請仲介業者資格許認可
5.加工貿易契約書批准
6.非特殊用途化粧品(*3)の輸入批准書許認可

 

上記第5、6項が輸出入貿易実務に関わる項目で、

中でも第6項は今回の越境貿易に関して関係のある

項目となっています。

 

ポジティブリストで

化粧品は「初めて輸入するアイテムは取り扱い不可」

 

となっているので、非特殊化粧品であれば

従来6ヶ月~1年かかっていた批准を下ろす権限を

地方に移管し、且つ批准書ではなく備案登録による

管理方式に変えていくというものです。

 

*3「非特殊化粧品」とは美白、脱毛、育毛、

髪染め、日焼け止めなど効果効能を謳う

9項目の特殊化粧品以外の一般化粧品を指します。

(転載元 上海百歩録貨運代理有限公司 ホームページ)

中国向け輸出のお問い合わせはこちらへ

上記の通り、以前より規制等ややこしくなっておりますが、

可能性の有無も含め、弊社へ一度お問い合わせください!!

 

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