金型費用の発生する取引は今まで行ったことがあるでしょうか?
金型…はないですね。そもそも金型がピンとこないです
失礼いたしました!
金型は金属で造られた型で、その型に樹脂やアルミ等の金属を流し込み、製品を作るものです。
大量生産には欠かせないものになります
あ!なるほど。名前のとおりに型ですね
金型は、樹脂を流し込んでプラスチック製品を生産するほか、金属を流しこんであらゆる製品や製品に使われる部品等を製造することができます。
この金型を用いた製品を輸入する場合のインボイスの書き方について、基本的なインボイスの解説を交えて説明していきたいと思います。
特に、商品名の書き方に注目して解説します。
目次
・基本的なインボイスの書き方
・金型費用が発生する場合のインボイスの書き方
・お見積りのワンポイント
基本的なインボイスの書き方
基本的なインボイスの書き方についておさらいしていきたいと思います
お願いします
インボイスにはシッパー(輸出者)、コンサイニー(荷受人)、輸送方法、取引条件、商品明細、金額等の取引に関する詳細な情報を記載します。
なかでも、商品の書き方について特に気を付けるポイントをお伝えしたいと思います。
その商品がどんなものであるのかが、第三者が見てもわかる必要があります。
仮に注文書(Purchase Order)において、商品名や型番のみで発注していたとして、それをそのままインボイスに記載しますと、通関を引き受ける方としてはその商品が何であるかを判断しかねてしまいます。
例えばどういうことでしょうか?
そうですね、例えば商品名が「ABCジェル用容器」商品コードが「A123456」だとします。これがどんな製品で材質は何かわかりますか?
ちょっとわかりにくいです…
そうですよね。
仮にプラスチック製のボトル部分だとしましょう。
その場合は「プラスチック製の化粧品用ボトル」と記載すると誰が見てもわかるようになりませんか?
たしかにそうですね!
以前、どんな商品かという確認のために通関前のやり取りが増えてしまったことがあります。たしかに記載が不足していた気がします
例として、品名・商品名・商品コードといったように、記載するとインボイスがわかりやすくなります。
必要に応じて、商品の写真などをご提供いただく場合もありますので、あらかじめご用意いただけると通関前のやり取りがスムーズになると思います。
金型費用が発生する場合のインボイスの書き方
金型を発注して製造したとしても工場にて保管されますので、輸入品には含まれません
輸入しないのであれば、そもそもインボイスに記載する必要があるのですか?
重要なご指摘です。結論から申し上げると記載する必要があります
え?!なぜですか?
インボイスには商品の価値を記載すると定められていることをご存知でしょうか?
はい。商品そのもの価値なので、無償であっても0円で記載することはできませんよね
仰るとおりです
金型を発注して製造した商品は、金型も商品価値を構成する要素となります。
従って、インボイスには金型費用を記載する必要があるのです。
留意点としては、メーカーが汎用の金型を使用して製造している商品を輸入する場合は、個別に金型を発注することはありませんので、こういった取引では金型費用を載せる必要はありません。
メーカーが販売する商品そのものに金型費が含まれていると考えて良いでしょう。
金型費用はどのように記載すれば良いのでしょうか?
例えば「Tooling cost」と記載することができると思います
輸出者(メーカー等)がインボイスに金型費用を載せ忘れるケースもあり得ますので、輸入する際には書類をしっかり確認すると良いでしょう。
通関を引き受ける側は金型費用については知る術がありませんので、仮に記載がなかったとしたら、そのまま輸入申告を進めることになると思います。
フォワーダーや通関業者から指摘することは不可能と言えますので、十分ご留意ください。
お見積りのワンポイント
お見積りを依頼するときはどのようなことをお伝えしたら良いですか?
商品の情報と、物量を教えていただければと思います。
他にもいくつかポイントがありますので、お伝えさせていただきますね!
国際輸送の納期は、物量や出荷時期等によって変動しますので、おおまかなご出荷の予定が判明した時点でご相談いただきますと、状況に沿った輸送スケジュールをご案内できるかと思います。
物量については、カートン毎の重量やサイズも必要になります
また、物品毎に割り振られる税番は非常に細分化されますので、お問い合わせいただく際は商品に関する詳しい情報をご教示いただけますと、より適切なコストの算出やアドバイスをご提供できるかと思います。
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